般若心行の「色即是空」。昔むかし、この「空」というのをお坊さんたちも「あると思えばある。無いと思えば無い」と難解な説き方をしていたといいます。
「色」というのは、出来事や物。「空」とは、「絶対的な苦しみとか悲しみ、喜び、楽しみというものは何もないのだ」ということ。宇宙にはただ「在る」という中立(ニュートラル)なのだということです。
精神世界では、「宇宙は巨大なコピー機」と言います。不安や恐れをいつも感じていると、不安や恐れを感じるものを引き寄せる」つまり、「信じるものが現実化する」と言います。逆に、喜びや楽しみをいつも感じているとそれが「現実化する」のです。
例えば、ここにコップ半杯の水があるとします。あなたはそれを良いとも悪いとも判断しません。しかし、ここに一つの条件が入ると見方が変わってきます。
夏の盛りに外出から帰り、水を飲もうとすると半ぶんの水しかない。あなたは不満を覚えます。
同じく夏の盛りに、冷房中の部屋にいて、冷蔵庫には冷たい飲み物が沢山あるなら、コップ半杯の水には興味さえ持たないでしょう。
このコップの水には何の色もついていません(中立)。私たちが置かれた立場で色(善悪)をつけているんですね。
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